さいかい。
2008'09'01(Mon)00:55
ことばは、ひとのからだのなかに入るとゆれるそうです。
それが強いものであればあるほど、ぐらぐらと。
カラダのなかで反響したことばは、
口から飛び出して、まただれかのなかに入って、ゆれて
それを何度も何度もくりかえして、大きく大きくなっていくそうです。
たとえば、たいしたことないと思ったものでも
たとえば、かんたんな気持ちでいったものでも
だれかのなかに入って、ゆれて、つたわって、ゆれて、
何度も何度もくりかえして、大きくなって。
かんたんな気持ちで、たいしたことのなかったはずのことばは
セカイの果てで、どこか遠くで、自分のしらないところで、
大きくぐらぐらとゆれて、つたわっていって
だれかのいのちをうばってしまうこともあるそうです。
自分はこの話を聞いたときに、こわいと思いました。
話すこともすきで、書くこともすきで、
だれかに自分の言葉をつたえる手段を持っているからです。
だれかのなかに入ってゆれるわたしの言葉は、
うばってしまうためのものでなく
もっと違うかたちのものになっていてほしいと思って、
いつも作品に取り組んでいます。
どうかこの文章が、ゆれてゆれて、つたわりますように。
*連載再開しました。
『欲ハニ』
act.21 飼い主の命令。
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